Project Fx 2.0

怪文書と備忘録を書きます

エレラボDiscordの運用とこれから

この記事は、上智大学エレラボ Advent Calendar 2021 第1日目の記事です。

adventar.org

おはようございます。エレラボ部長のstepney141です。

エレラボでは、基本的にDiscord(およびLINE)を使って連絡を取り合っています。 この記事では、エレラボDiscordの管理に関してポエムを書き連ねていきます。

私とDiscordとの馴れ初め

私が初めてDiscordを使い始めたのは2017年1月(当時高校一年生)のことでした。
私は当時、通っていた中高のクラブ活動で「コンピュータ部」なる異常独身男性予備軍互助組織に所属しており、そこの先輩が部のDiscordサーバを作ったのがきっかけでした(ちなみにそれまでは、Skypeのグループチャットのテキストメッセージ機能を使っていました)。

今までに経験のないDiscordの多機能さに私が慣れていなかったことも大きいでしょうが、当時のAndroid版DiscordアプリのUIはあまり使いやすいものではなく、
当時の私は「操作性ではskypeやLINEに劣っていると思う、少なくともスマホ版では」などと考えていました。

ですが、Discordで他の部員と駄弁る日を過ごすうちに段々と操作にも慣れて、複雑なUIもDiscordのアップデートに伴って徐々に整理されていきました。
そのうちLINEやSkypeにはないチャンネル機能やロール機能などの便利さに気づいた私は、すっかりDiscordを便利なアプリだと感じるようになっていきました。

Discordに日本リージョンがなく、日本に最も近いのがシンガポールリージョンだった、そんな頃の話です。

時が経つにつれてコンピュータ部のサーバのチャンネル数や会話量はどんどん増えていき、それに従ってチャンネル構成や管理体系もより洗練されたものになっていきました。
Pythonをやっている部員が管理用のbotを作ったり、なぜかサーバに居座り続けているOBが自作のゲームbotを追加したりしたことで、色々と便利にもなりました。
今では10カテゴリにまたがって70以上のチャンネルが作られ、79人ものメンバーが参加しているという、中高の部活のチャットとしてはそれなりの規模と思われるサーバになりました。
こんな感じで、私は「Discordサーバの居心地の良さ・使い勝手の良さは、コミュニティにとって重要な要素である」という考えを持つようになりました。

はじめに混沌があった

やがて私は高校を卒業し、色々あって大学に入学すると、オンライン授業のせいで体重が単調増加を続ける日々の真っ最中にエレラボに入部し、エレラボのDiscordサーバに参加しました。

ですが、当時のエレラボDiscordサーバは非常に使いづらく、改善の余地という概念を50kgほど集めて凝り固めたような姿をしていました。

当時の私が書いたメモがこちらです:

・雑談チャンネルと真面目な事務関係のチャンネルが同じカテゴリにある
・学年権限がぐちゃぐちゃ
・管理者が誰なのかすぐに分からない(少なくとも新しく参加した人間にとっては)
・自己紹介チャンネルがなかった(私が提案して初めてできた)
・説明書チャンネルがなかった(同上)
・お知らせチャンネルがない

カテゴリ分け、
・テキストチャット
・ボイスチャット
・ハッカソン
・学園祭関係
・ハードウェア関係(?)
・オンラインハッカソン
・その他カテゴリに入ってないチャンネルが、テキストチャット・ボイスチャット含めて複数あり

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補正をかけまくっているのでかなり見づらくなってしまっているのですが、当時のロールの構成です(私が2年生になってある程度の管理権限をもらった時に撮ったものです)。 「新入生」と「1年」が同時に存在している他、ロールの順序も全く整理されていない状態になっています。

ロールやチャンネルの情報は、コミュニティに新しく参加した人間にとって、そのサーバにおいて社会的な立ち振舞いをするにはどうすれば良いのかを把握するために重要でもあります。 また、様々なチャンネルを整備して「この話題にはこのチャンネルを使ってください」と促すことで、人間関係の構築やコミュニケーションがスムーズになりやすくなる面もあるかと思います。

ですが、ただの新入生の私にとって、これらの使いにくさを逐一指摘するのは非常にためらわれることでした。 Covid-19の蔓延で対面でのサークル活動ができない中、Discordでは雑談すらほとんどされることがない状況でした。 お互いに人となりを知る手段が全くない中で、新入生が色々と要望を出すことで上回生の心証を損ねない自信がなかったのです。

心証の問題については後に、上回生と個人的なやりとりをして人間関係を構築したり、Advent Calendar 2020の開催を提案して自分でも色々と記事を書いたり、立候補してエレラボの副部長になったりしたことによって、ある程度は解決したと思います。

サーバの整理とbotの開発

B2になって副部長に就任した私は、Discordサーバの整備に着手しました。

  • 話題ごとにチャンネルをカテゴリ分け
  • 使われていない廃墟チャンネルをメインのカテゴリから追放、アーカイブ
  • ロール設定を整備し、一般部員が操作できる内容を増やす

などの作業を実行し、それなりに使いやすいと思われるDiscordサーバの構築に勤しみました。

また、管理を補助するためのDiscord Botを自作しました。

github.com

上回生のご協力も頂き、色々と面白い機能(エレラボ内製の部費会計用Webサービスとの連携、エレラボGoogleアカウントへのログインを円滑にするための二段階認証コード自動生成機能など)も実装することができました。 以前からDiscord Botを作ってみたいと思っていた私にとっては、趣味と実益を兼ねた面白い体験になりました。

今後の課題

現在残っている課題は、主に2つあります。

  1. DiscordとLINEとの併用体制の使いにくさ
  2. 雑談の少なさ

まず 1. についてです。
現在エレラボでは、部内の連絡手段としてLINEグループチャットとDiscordサーバを併用する体制を取っています。
しかし、コロナ禍で緊急の連絡をせざるを得ないこともあるこのご時世、連絡手段が2つに分散しているという現状は何かと不便なのです。
加えて会話をする場所が分かれていると、部員同士の雑談や部員が提供してくれる有益な情報もまた分散してしまい、コミュニケーションが取りづらくなるという無視できない弊害もあります。
Discordは

  • LINEよりも機能が多く
    • ロール機能とチャンネル機能による柔軟な権限管理とチャットシステム
    • Zoomのような画面共有機
  • 複数端末でのログインが円滑で
  • 機種変更時にチャットの履歴が飛んだりしない

など、LINEにはないメリットが多数ある素晴らしいサービスであり、個人的にはできればDiscordに統一したいと考えています。
しかし同時に、

  • Discordに慣れていない人には操作がとっつきにくい
  • LINEを常用している人の方が多い

という点から、Discord一本に切り替えるというのも無理があります。

基本的にはDiscordをメインとしてLINEには書き込みをせず、サーバ障害などの不測の事態によってDiscordが使えなくなったときのための予備として、LINEも残していくのが無難な選択肢なのではないかと考えている今日この頃です。

次は2.についてです。
ワクチンの接種が進んで感染者数も落ち着きを見せ始めたことによって、弊学では11月から対面での課外活動が解禁されました(12月1日からは飲食・宿泊を伴う活動も解禁されます)。これに合わせて、エレラボも久しぶりに11月中旬から対面活動を再開しました。
いくらDiscordを使いやすいように整備したからと言っても、それに先立つものとして顔を合わせた対面活動ができなければ、良いコミュニティを作ることは難しいです(DiscordやTwitterを介した顔の見えないコミュニケーションだけで親密な人間関係を構築できるタイプの人も世の中にはいますが、世間の多くの人々は顔の見えるコミュニケーションを重視します)。

エレラボは2018年にできたばかりのごく新しいサークルです。 活動の基礎すら定まっていない状況下でコロナ禍に直面し、非常に難しい局面に立たされています。 対面活動とオンラインでのやり取りの両立によって、多くの部員にとってエレラボが少しでも居心地が良くて楽しい場所であれるように、態勢を整えていきたいと考えています。